2009年6月21日日曜日

人は孤島ではない

About a boy

更新がだいぶ滞ってしまった。平日の夜とか、週末の限られた時間は、なんとか続けている運動とか、最近小説の比率が限りなく高まっている読書とか、4月から週2回通っている簿記の学校とか、遊びに消えて行き、気がついたらあっという間に時間が過ぎている。この前、会社で一日中保管書類の整理をやらされたときに、地下室でせっせと書類からバインダーを外すという高度な仕事を一緒にやった元船乗りの嘱託職員、Mさんが「社会人になったら、時間は一気に加速度を増していきますからな。しっかりしないと。」と言っていたのが思い出される。

Mさんとはバインダーを外しながら一通り人生観談義をしたんだけど、話の多くを占めたのは女性、というか結婚についてだった。「私は若いころずいぶん遊んで結婚が遅くなってしまった身だから言うんだが、結婚は早ければ早いに越したことはない。」とか。「結婚する相手の第一の条件は、”アゲマン”ってことでしょうなぁ。第二に、周囲の人のために何かをするのが好きっていうことでしょう。料理は結婚するときにうまくなくてもよいが、誰かのために料理をするのが好きっていう気持ちがあるのが大事なんですよ。」とか。基本的に、業務上の意思伝達があまり上手でなく、不器用なMさんなのだが、こういう話についてはけっこう気の利いた言葉できちんとしゃべっていた。そのギャップゆえなのか、Mさんが言っていたこうした言葉は奇妙に僕の心に残っている。中でも心に残ったのはこんな内容の言葉だった。「結婚をする、ある誰かを人生のパートナーにするということは、それまでと全く違う人生観を持つっていうことなんですよ。そりゃあ楽しいことです。それに私は結婚生活を始めてから、独身のうちにいろんなものを無駄にしてきたような感じがするんですよ。だって、酒と夜遊びなしに長く独身でいられる男なんていないでしょう。私は独身のうちに家が一軒建つ分のお金とたくさんの時間を浪費しましたよ。結婚っていうと、要は覚悟の問題なんですが、こういう話をするような人が周りにいて、ポンと背中を押されるのが肝心なんですw。」

たしかに、結婚についてこうやって良いイメージを持たせてくれる人生の先輩がいるっていうのは大事なんだろうなぁ。誰かが自分の生活の中に、深く入り込んでいるっていうこと、それはある種ののストレスを伴うものかもしれないけど、それができるってやっぱり素敵なことなのだ。

ここでようやく話が冒頭に張り付けたAbout a boyになるんですが、今日久しぶりに自分で作った美味しいカレーを食べながら観たせいもあって、素晴らしく良かったです。悠々自適の暮らしをする38歳の独身遊び人(ヒュー・グラント)が、一人の少年と”友情”を深めることで少しだけ変わっていくというコメディ映画。僕はこの映画のサントラをずっとへヴィリスニングしていたのに、一回も観たことがなかったのです。原作はニック・ホーンビィで、これまた僕の大好きな映画「ハイ・フィデリティ」の後に書かれた小説が元になっているので、なんで見なかったのかがぜん不思議です。

僕は正直に言って、僕の周囲の人たちがあほみたいに駆け回ってる子供を見かけるたびにそうもらすほど、子供一般をかわいいと思うわけじゃないし、別に好きじゃない。だからヒューグラントがだるそうにしているところにかなりシンパシーを覚える。でも、この映画のマーカスを見ていて、最終的にはあのくらいの歳の生意気な友達が欲しいってけっこう本気で思ってしまったw。その友達欲しさに、結婚して子供をつくっても良いんじゃないかな。きっと、子供といつか酒を飲みたいとかいう父親の心境って、そういう素敵な友達感覚なんだと思う。それに、それなりに年をとっていけば、知らず知らずのうちに失ってしまう頑なさや勇気や正義感は、きっと子供から人生のある時点で再び学んでいくべきものなんじゃないかなとも思った。

と、こういうことを書いているからって特に結婚の予定があるわけでもないんだけど。でも、人は孤島ではないっていうボン・ジョヴィの言葉(w)には、やっぱりそれなりの素敵さを感じざるを得ないってことです。一方で、「そんなのはウソだ。俺はイビサ島だ!」っていう主人公のセリフも同等に素敵だと思いますがw。

ということでほんとに良かったこの映画。音楽も間違いなく最高です。

Badly Drawn Boy "Something to talk about"

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