昨日ニュースを見ていたら、東京大学大学院の西成教授が渋滞について面白い話をしていた。
西成教授が話していたのは、まさに行楽シーズンの今、高速道路の渋滞についてだった。彼曰く、高速道路においては、渋滞の6割が坂道で、それも運転手がそれと気づかないような上り坂で起こっているのだということだった。何かの拍子に車が減速をする、これが渋滞のきっかけなのだと。
ある車のスピードが緩めば後ろの車は当然前の車に近づいていく、そして車間がある程度にまで狭まったとき、後ろの車はブレーキをかける。それも、車間が40m以下のときには、運転手は反射的に前の車より遅くなるくらいの速度までスピードを落としてしまうそうだ。それを連鎖的に繰り返すことにより、渋滞というのは発生するらしい。西成教授いわく、渋滞を防ぐ方法は、車間40mという追突防止のための距離を徹底的に守ること。これによって、集団的な減速の連鎖を防ぐことができるのだという。
この話を聞いて面白いなーと思って少しググってみたら、インタビュー記事があった。より詳しい内容が載っています。
目からウロコの”究極”の渋滞回避術
記事によると、高速道路渋滞回避のための最も有効な方法は、「スローイン、ファーストアウト」っていうことみたい。つまり、渋滞情報を事前にキャッチして、突入する5kmくらい前に時速70km程度で十分な車間をとりながらゆっくりめに走り、渋滞を抜け出るあたりから速めに走る集団を作るのが理想だとか。これが「渋滞吸収隊」の役目を果たす。逆に渋滞前に早く早く行こうとすると、渋滞のポイントにどんどん車がたまって渋滞はさらにひどいものになってしまう。結局、各々が情報をしっかりと得て、はやる気持ちを抑えて、全体のことを考えながら運転することで、渋滞というのはけっこう緩和されるものだってこと。
渋滞の解消ってけっこう大事な問題で、そうすることによって例えば車の燃費が良くなる(CO2やその他有害ガスの排出が減る)、余暇の時間がより多く確保できる(社会に心理的ゆとりが生まれて休暇中の消費を促進する)、物流の効率が上がるなど、僕みたいなど素人が考えただけでも、かなりの大きな波及効果がある。車の流れ、人の流れがスムーズになれば、都市と地方のアンバランスな関係にもなんらかの効果を及ぼすでしょう。例えば、最も希望的なシナリオは地方から都市に通いやすくなって、格差が解消する、とかになるのかな。
ETCを活用した高速道路1000円化によってこういう話がより注目を集めているわけだけど、僕はそれ自体にもけっこう好意的な見方をしている。だって、アメリカだってヨーロッパだって高速でほとんどお金をとっていないんだから、日本国内で彼らなみの充実したバケーションを過ごすには、とにもかくにもまず移動のコストを下げることが大事だって思うし。それに、地方に対する恩恵も大きいのではないかと思う。もちろん、コストっていうのはお金のほかに時間や、環境に対するものも考えなくちゃいけないんだけど、特に時間と環境のコストを下げるために、今渋滞解消のための知識はとても重要になっているのだ。
それにしても、渋滞って、というか交通一般っていかにも人間的、社会的なものだなーって思いませんか?僕は信号機を見るたびに、日本中の、あるいは世界中の人が、ほんの百年くらい前には存在しなかったあの赤とか緑のライトを見つめては、止まったり進んだりを繰り返していることがとっても律儀で愛らしいことのように思える。渋滞も信号機に従うような、他者を、社会を思うほんの少しの心があれば、人間的な方法で解消できるものなんだろう。
PS. 今日はCMフェスティバルにノミネートされたらしい、渋滞と情報にまつわるオランダのKPN MobileのCMを。僕は小さいころ、渋滞に巻き込まれるたびに父にこういっていた。
「こういうとき悪いのは、先頭の人なんだ!」ってw。
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